面白さに一気読みできます。悪魔には悪魔を 大沢在昌/著

1.概要 「悪魔には悪魔を」意味深なタイトルです。60爺は、事件が超常現象に関わるものかなと勘違いしました。以前読んだ同じ著者による「魔物」には、そのような話があったと記憶しています。 今回のお話は、超常現象とは全く別の生身の人間の活躍するハードボイルドです。主人公は双子の弟である加納将です。20年ぶりにアメリカから故郷に戻った主人公に兄にまつわる依頼がもたらされます。 将は、とまどいながらも依頼 […]

合戦シーンのない信長モノです。JAGAE 織田信長伝奇行/夢枕獏著

1.概要 夢枕獏が織田信長を主人公とした小説を出しました。夢枕獏が書くのですから、並の信長モノではないと思い、手を出しました。 「信長公記」から、伝奇となりそうな部分から著者の想像を膨らませて、徹底的に合理主義者だった信長像を紹介していきます。 主人公には織田信長は当然として、江戸時代の軍記物や仮名草子、浮世草子などに「とび加藤」「鳶加藤」「飛加藤」などの名前で登場する、超人的な能力を持つ戦国時代 […]

果てしなく顔の広い布施がマイペースで飄々と活躍。オフマイク 今野敏/著

1.概要 スクープシーリズ第5弾です。主人公は、人気報道番組「ニュースイレブン」の遊軍記者・布施京一で、今回も大活躍します。 飲み歩いてるだけのように見えますが、とてつもないスケールの凄腕の記者です。今回の物語でも、特命捜査係の刑事・黒田の先を行く情報を何故か手に入れています。 20年前の大学生の自殺(しかも調べると2件も…)を洗い直しますが、布施の存在が何とも頼もしいですね。特命刑事黒田も驚く情 […]

50ページの壁を突き破れば最後まで一気読み。化け物心中 蝉谷めぐ実/著

1.概要 この小説、主人公の一方である鳥屋の藤九郎が恋人までいっていない好いた子のおみよと逢引きしているところから始まります。 このおみよですが、歌舞伎役者にぞっこんで、かつて一世を風靡した稀代の女形・魚之助の嗜好をすべて把握し、真似をしたいと考えています。この物語は江戸・文政の世ですが、現代のアイドルに憧れる世の女性と同じです。 それから、おみよの女友達が出てきて、彼女らは違う役者にあこがれ、自 […]

それぞれが面白い物語です。大義 横浜みなとみらい署暴対係 今野敏/著

1.概要 今野敏の「横浜みなとみらい署暴対係」シリーズ最新刊です。「ハマの用心棒」と呼ばれる諸橋係長以下、相棒の城島そして彼の部下たち(浜崎、倉持、八雲、日下部)の物語です。監察官である笹本や、神野親分らお馴染みの面々も登場し、面白い物語が展開されます。 今回は長編ではなく、7編の短編から成り立っています。それぞれのお話で、中心となるキャラクタが代わり、彼らの過去の物語もあり、それぞれを面白く読ま […]

犯人側に感情移行。沈黙のパレード 東野圭吾/著

1.概要 久しぶりの塔の圭吾の小説です。 プロローグで行方不明の娘を忘れかねている並木祐太郎の元に、静岡県警のものから電話が入ります。 場面が変わり、草薙刑事が登場します。そして、彼が過去に担当した少女殺害事件で無罪となった男が再び、彼の前に姿を現したことが語られます。 この草薙という名前ですが、どこかで聞いたような感じがありましたが、思い出せませんでした。 そして、38ページに部下の内海薫との会 […]

膨大な本のストックが出来ますよ!日曜日は青い蜥蜴 恩田陸/著

1.概要 先日読んだ「蜜蜂と遠雷」のスピンアウト作品「祝祭と予感」著者の恩田陸によるエッセイです。変わった題名だなと思いましたが、著者得意のSFかと思いきやエッセイだということは読み始めるまで気が付かない60爺でした。 恩田陸が色々と60爺の知らない書籍を沢山紹介してくれています。面白い作品が多い著者ですので当たり前なのかも知れませんが、非常に幅の広い多くの映画・書籍を観たり読んだりしているのです […]

新しい解釈がいくつか出てきます。信長 天を堕とす 木下昌輝/著

1.概要 2012年「宇喜多の捨て嫁」で第92回オール讀物新人賞を受賞した著者による織田信長モノです。 ここでの信長は、桶狭間の戦いで今川義元の首を上げるのは既成事実とばかりに策略を練り上げて戦いに臨みます。そのため、敵地である遠江の井伊谷まで乗り込むような身の軽さです。 また、熱田神宮で気勢を上げるつもりが、わが手で育てた千余騎の馬廻り衆が集まらず愕然とするものの、「永楽通宝」を使って3度表が出 […]

久しぶりの道警シリーズ、相変わらず面白。雪に撃つ 佐々木譲/著

1.概要 久しぶりの佐々木譲の道警シリーズ最新刊です。道警シリーズは、北海道警裏金事件後の北海道警察の警察官たちを主人公とした作品です。 主人公は、佐伯宏一警部補、新宮昌樹巡査、津久井卓巡査部長、小島百合巡査部長の四名です。今回の事件は、それぞれが関わった事件が一つの事件に収束していきます。 プロローグは、長万部(おしゃまんべ)で起きたちょっとした事件です。ベトナム人の二人がタコ部屋から逃げ出した […]

衝撃的な事実が二つ明らかになります。チンギス紀 五 絶影 北方謙三/著

1.概要 北方健三著作のチンギス紀-元朝を興したチンギス・ハーンの物語第五巻です。前巻では3,500騎だったテムジン軍は五千騎になりました。どんどん配下が増えていますね。 本巻では見出しにも記載したように、衝撃的な事実が二点明らかになります。 一点目は、テムジンと玄翁の闘いの決着がつくんですが、その中で明らかになります。この物語が続いていくわけですから、当然、テムジンが勝利するのですが、その際に、 […]