相変わらずの面白さ、自分の身体を自在に操る!キマイラ15 魔宮変 夢枕獏/著作

1.概要 キマイラ15が出ました。夢枕獏の描く世界の集大成にもなろうという作品です。この作品は、60爺の読書の部屋でも何回か感想を書いていて、今回が4作品目になります。 過去の記事は次の通りです。 またまた面白い続編が出ました。キマイラ14望郷変 夢枕獏/著 終章に向かって物語が動き出したか、登場人物が躍動を始める!キマイラ13 夢枕獏/著 30年以上続く大々長編ですがし面白さは全く変わらない!キ […]

情報部三佐が苦心の連続で戦う!ゼロの迎撃 安生正/著

1.概要 第11回『このミステリーがすごい! 』大賞『生存者ゼロ』でデビューした安生正の作品です。この物語でも、自衛隊が活躍します。 主人公は真下俊彦三等陸佐です。妻が自衛隊中央病院に入院しています。1ヶ月前、担当医から、癌で余命半年を告げられ、真下は茫然自失となります。子宮全摘の手術日、そんな真下に出頭命令が届きます。 真下は4日後、朝霞駐屯地の東部方面隊総監部へ移動が決まっていました。ところが […]

歴史の英雄が全てを望んだわけではない!もののふの国 天野純希

1.概要 天野純希による武士による対立の歴史の物語です。そして、その対立の軸には、海族と山族が存在していたことを読み解いています。海族と山族は決して和することなく、相対した時点で互いに嫌悪を感じる設定です。 物語の始まりは平将門からです。この源平の時代から始まって、明治維新の土方歳三に至るまでの闘いに焦点を当て、これらに海族と山族の争いが隠されていたことを、うまく融合させています。 そして、それぞ […]

新撰組生き残りの三名が歴史の狭間で大暴れ!至誠の残滓 矢野隆/著

1.概要 本作は、明治の世に警官になった斎藤一と、動乱で亡くなったはずの山崎烝と原田左之助が再会し、歴史の狭間で大暴れする物語です。 さらには、長州の伊藤博文と山縣有朋とも絡んで、新撰組の三名が命懸けの働きをします。とても、読みやすくて面白い小説です。 ここでは、主人公の新撰組三名の略歴を述べておきます。 斎藤一:新撰組三番隊組長を務め、明治の世まで生き残り、藤田五郎の名で警官となって西南戦争の際 […]

検事の暴挙に果敢に立ち向かう!焦眉 警視庁強行犯係・樋口顕 今野敏/著

1.概要 今野敏のによる日本の警察小説・樋口顕シリーズ第六作です。表題にあるように、警視庁強行犯の係長である樋口晃が主人公です。 現在は、警視庁刑事部捜査一課殺人犯捜査第三係樋口班に属しています。階級は警部ですね。 プロローグは、久しぶりに氏家から連絡を受けた樋口が、氏家と落合い、異動の話を聞くところから始まります。そして、後日、氏家を訪ねた樋口が、二課にやってきていた東京地検特捜部の検事を見かけ […]

国光の生き方がめちゃくちゃ格好いい 狂犬の眼/柚月裕子 著

1.概要 この小説が第二弾に当たるというのは途中で気が付きました。広島県のやくざの抗争をベースに、警察官と対抗するやくざの物語です。 現在は、暴対法が出来て、やくざをやっていると、家も借りれず預金もできずということで、暴力団も大分小さくなっているようですが、その時代の前の物語ですね。 主人公は、田舎の駐在所に異動となった(どうやら、飛ばされたようです。原因は一作目を読む必要がありそうです)日岡秀一 […]

第一話が一番怖かった!火のないところに煙は 芦沢 央/著

1.概要 ホラー小説は元来苦手で余り読まないのですが、この方の小説は面白いと聞きまして手に取りました。 この小説の中の語り部である作家の「私」は著者の芦沢氏なのでしょうか?また、作中のお話は実話をもとにしているのでしょうか? 物語は「私」が怪談特集の依頼を受けるところから始まります。「私」は怪談など書いたことが無かったので断ろうとしますが、過去に神楽坂を舞台とした凄惨な経験から、その体験談を振り返 […]

議員の不行跡とアメリカの凄まじい差別の実態 ヒポクラテスの試練 中山七里/著

1.概要 本書はヒポクラテスシリーズの第三巻です。60爺は、図らずもシリーズの第三巻を手にしたわけです。 冒頭から、浦和医大法医学教室に「腑分け屋はいるかね」と光崎藤次郎教授を城都大付属病院の内科医・南条が訪ねてくるところから物語は始まります。 ここで、主人公である光崎教授を「大概に不遜」と言っており、南条についても負けてはいないと言っています。ここで、これもレギュラーである栂野真琴が相手をしてい […]

それぞれゾッとさせられます!肖像彫刻家 篠田節子/著

1.概要 こちらも久々、1月に投稿した「きれいに映る鏡のその裏にあるものは!鏡の背面」以来の篠田節子の作品です。 主人公は高山正道、高山家の長男ですが姉に頭が上がらない人間です。第一話の冒頭では、高山家の墓の前に土下座されられ、今は亡き両親に謝罪をさせられます。 この主人公、美大卒業後、さる権威ある美術展に入選し、抽象彫刻が地元の役所前の橋に飾られたものの、収入はアルバイト程度で17年彼を支えてく […]

それぞれの主人公の葛藤が見られます!信長嫌い 天野純希/著

1.概要 久々の天野純希著作の小説を読みました。前回は戦国末期の織田有楽斎の小説でしたが、本作は、織田信長の勃興時から没後まで、信長に人生を狂わされた(内容紹介より)七人の男を題材に取ったものです。 この方の感想文は今回で4冊目ですね。天を分かつ川(周瑜、決戦三国志!の2番目)、島津義弘伝(島津義弘)、有楽斎の戦(織田有楽斎)に続くものです。 織田信長は、歴史が好きなら誰もが知っている戦国時代の超 […]