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読んでいると何か不安でザワザワする感じ!歩道橋シネマ 恩田陸

1.概要 ドミノin上海につづき、恩田陸著作の小説です。 ドミノin上海は大大長編でしたが、本作品は短編小説集です。「線路脇の家」から本小説の表題となっている「歩道橋シネマ」まで全部で18篇の作品で成り立っています。 先に読んだ「ドミノin上海」は、数々の登場人物が紆余曲折を経て、一つの場所に導かれて大団円を迎えるエンターテイメントで楽しく読めたのですが、本短編小説は、表題に書いたとおり、読んでい […]

登場人物が多数登場で最後までノンストップ ドミノin上海 恩田陸/著

1.概要 「蜜蜂と遠雷」で直木賞を獲得した恩田陸の大長編小説です。「小説 野生時代」に「ドミノⅡ」のタイトルで掲載されたものに加筆・修正した作品です。 初掲載が2008年11月号ですから何と12年前ですね。そこから、2019年10月号まで12年30号に掲載されて、今回単行本化されました。 実は、2001年に「ドミノ」という作品が発表されており、本編はその続編に当たるそうです。60爺は、読了した後、 […]

過去と決別できていない鮫島が活躍 暗約領域 新宿鮫Ⅺ 大沢在昌/著

1.概要 久々の新宿鮫シリーズ11弾になります。前作発表から8年経ちました。 前作で、鮫島が信頼し、バックアップともなってくれた上司の桃井が殉職し、さらに、癒しとなっていてくれた恋人・晶とも別れた新宿署生活安全課の刑事・鮫島は、事件で断ち切られた絆に未だに縛られており、睡眠がとれなくなっています。 そのため、新たな捜査に没頭することで、その傷を癒そうとしているようです。そして、登場時の鮫島は、桃井 […]

世に出ることが出来なかった平賀源内の哀愁と死の真相を著者が探った ねなしぐさ 平賀源内の殺人 乾緑朗

1.概要 平賀 源内(ひらが げんない、享保13年(1728年) – 安永8年12月18日(1780年1月24日))は、江戸時代中頃の人物。本草学者、地質学者、蘭学者、医者、殖産事業家、戯作者、浄瑠璃作者、俳人、蘭画家、発明家として知られる。 源内の最後は次のように伝えられています。 大名屋敷の修理を請け負った際に、酔っていたために修理計画書を盗まれたと勘違いして大工の棟梁2人を殺傷し […]

初めから謎、謎、謎と進みますが、読後は爽やかです!警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官 梶永正史

1.概要 本作は、2014年第12回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作です。「このミス」大賞作は、外れがないと感じていますので読んでみました。 この物語は、文章は読みやすく、すらすら読めると思います。60爺は面白く読めました。物語は、銀座のど真ん中の銀行で銀行強盗が発生するところから始まります。動くな。床に伏せろ。手を上げろ。 主人公は、表題にもある通り、警視庁捜査二課の郷間彩香です。警部 […]

石田三成の本当の姿を見ることが出来る!八本目の槍 今村翔吾著

1.概要 「羽州ぼろ鳶組」シリーズ作者の今村翔吾の戦国時代末期の賤ケ岳七本槍の面々を主人公にした短編連作小説です。 七本槍ですから当然七編の物語なんですが、作者は、七本槍の面々を描きながら、石田三成を前面に押し出しています。石田三成が「八本目の槍」ということです。 今回は内容紹介を先にします。 秀吉の配下となった八人の若者。武勲を上げた七人は「賎ケ岳の七本槍」とよばれるようになる。「出世」だけを願 […]

二作目も面白いこと保証します。出羽新庄藩火消しぼろ鳶組の活躍 夜哭烏 今村翔吾著

1.概要 江戸時代の火消しを主人公に据えた時代小説の第二弾です。 こちらも、前作に劣らず滅法面白い小説になっています。是非、手に取って読んでいただけると良いです。 主人公は松永源吾と羽州ぼろ鳶組の面々です。松永源吾は、すっかり出羽新庄藩に溶け込んでおり、序章では、妻の深雪を連れて国元に帰って、国元の消防状況を確認しているという設定になっています。 また、先生と呼ばれる加持星十郎も、長谷川平蔵(鬼平 […]

皆の知らない現代美術界が垣間見れます!神の値段 一色さゆり/著

1.概要 2015年第14回『このミステリーがすごい! 』大賞の大賞を受賞した小説です。美術ミステリーです。 前週紹介した「嘘をつく器 死の曜変天目」は、作者一色さゆりの二作目でしたが、本書がデビュー作であり、60爺は読む順が逆になりました。 本作は、「嘘をつく・・」よりも面白かったです。本作も次作も1件の殺人事件が発生して、被害者や、その周りの出来事や軋轢を扱っていますが、本作の方がより内容に引 […]

悲しい結末ですが・・・!嘘をつく器 死の曜変天目 一色さゆり/著

1.概要 第14回『このミステリーがすごい』大賞に選出された著者の二作目です。 主人公は、早瀬町子と馬酔木(あしび)泉です。 早瀬町子は、鞍馬山の麓の窯元西村世外という陶芸家の弟子で、馬酔木は、京北大助教で記憶力、観察力、頭の回転の速いどれをとっても並外れた人物です。 町子は、西村世外の手伝いの中で、世外の息子の久作からのひょんな指示から世外が行っている秘密の焼き物を目にすることになります。 この […]

最後まであきらめない主人公たちの活躍に感動!生存者ゼロ 安生正/著

1.概要 『このミステリーがすごい』大賞関係の小説が続きます。 第11回『このミステリーがすごい』大賞に選出された小説です。大賞受賞時の題名は「下弦の刻印」でした。 陸上自衛官の廻田三佐と感染症学者の富樫が主人公ですね。 序章で富樫の悲劇が語られ、第一章で、廻田三佐が北海道根室半島沖に浮かぶ石油掘削基地で遭遇した職員全員死亡の事件に、富樫が絡む場面が出てきます。 さらに、富樫は、同僚の鹿瀬の罠には […]