とてつもなく暗いくらーい物語です。救いもない結末も待ってます!光 三浦しをん/著

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「風が強く吹いている」が、あまりに面白かったので、60爺は、引き続き、三浦しをんの小説を読んでみました。

この作品、「風が強く吹いている」の後書きに、チラッと載っていたのを覚えていたので手にしたものです。どんな小説なのか、何が書かれているのか全く認識していませんでした。

「風が強く吹いている」の小説スタイルから、この小説も明るい内容だと思っていました。しかし、この小説は、思っていたような明るい小説ではありませんでした。

それどころか、暗い、暗い、くらーい小説です。しかも、何の救いも無い、とんでもない結末です。

60爺は、こういう暗い小説は好みではありません。やはり、読書は楽しみながら読むものだと思うからです。

しかし、この小説は、途中で止めずに何とか読み切りました。なぜかわかりませんが、不思議と止めようとは思わなかったです。

光 (集英社文庫)

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主人公は信之です。エピローグで、信之公達の住む島が津波に襲われます。とんでもない津波で、島はほぼ全滅です。信之は、ここで殺人を犯します。津波被害の甚大さと、その混乱の極みの中、この殺人は発覚しません。

知っているのは、被害者と主人公の彼女の美花だけ(主人公にまとわりつく輔も知っていたことが後に発覚します)。そのほかに生き残ったのは、 沖に舟で出ていた輔の父だけです。

月日が流れ、信之は、市役所に努める真面目なおとなしい中年のオヤジになっています。妻の南海子(なみこ)は、平凡な日々に飽き飽きして、何と輔と浮気しています。しかも、主人公は、それを知っていても何の行動も起こしません。

美花は有名女優になっていて、彼らとの接点はないように見えます。

その中で、漁師で、やはり、津波から生き延びた輔の父(いわゆるDV野郎で、輔は一方的に殴られ続けています)が現れ、物語が動き出します。

信之が殺人を起こしたことが誤って伝わり、輔、美花、信之に影響を及ぼします。それに対する信之の行動は・・。

基本的に、最初から、信之は実花を守る、ただそれだけのために行動しているように見えます。実花に幻想を抱き、いいように使われているようですが、もうそれだけで良いとの一途さが見えます。女の方も、それを利用しているように見えます。

なぜ、作者は、この小説に「光」という題名を与えたのでしょうか?読んでいただければわかると思いますが、この小説には、「光」に関することのない暗黒の日々が描かれています。

信之は、あれだけのことをしでかしますが、最後は、何事も無かったような顔をして・・。そして、ある意味、すごく怖い結末が待っています。

本当に暗い話ですので、興味のある方はご一読を。読後、気分が落ち込んでも、警告は致しましたので、そこはぐっと踏みとどまってください。

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