1.概要
今回の作品は、またまた、恩田陸著作の小説です。
作者がこの方の場合、例外なく、楽しませてくれますね。舞台は、近未来の日本です。今回は、九十九山(つくもさん)という地名が出てきましたが、60爺は、筑波山だと推測します。

主人公は、財護(ざいご)徳子と言う女性国税庁職員です。
「財産を護ると書いて財護、人徳ある子供と書いて徳子、財護徳子でございます。」が彼女の挨拶の際の自己紹介です。
2.キャラの設定が笑える
この女性が、ウルトラエイトの管轄である地域にやってきます。
このウルトラエイトなんですが、放射能にやられた地域の復興を監視する管理官のような役割を持っています。
そして、ウルトラエイトの名前が示すように、八名で構成されています。
彼らの名前が、ボス、マカロニ、ジーパン、デンカ、ヤマ、ゴリ、チョーなんです。そして、もう一名が行方不明となっており、名前をシンコといいます。
そーです。60爺の年代であれば誰もが知っているであろう「太陽にほえろ!」の初期登場人物の綽名ですね。この部分で、「おもしれー」となって、物語にすんなり入っていけました。
なお、 この八名は人間ではなくヒューマノイドという設定です。
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他の恩田作品と同じように、オカマキャラが入っています。なぜ、このような悲劇が起こったのかは、物語の中盤で明らかになります。
このお話の中では、ヒューマノイドに歌を歌わせようとして、彼らが努力しますが、結局、うまくいかないエピソードがあります。
これは、T2で、ターミネータの笑顔を見せようとして、うまくいかなかった話のパロディかとも思います。
その他にも、それらに類するお話がちりばめられており、60爺は、これらは、作者が楽しんで書いているんじゃないかと思いました。
そして、マルピーと呼ばれるゾ○ビも登場します。また、先を見ることの出来ない政治家(現代の政治家につながりますね)が、とんでもないことをしようとして、それをどう阻止するのかという事件が扱われます。
詳しくは書かないので、皆さん、読んでみてください。決して損はしませんヨーーー。
是非、ご一読を。