視聴率提言に悩む鳩村、最後は復活し、登場人物たちが躍動!アンカー 今野敏/著

シェアする

Pocket

今野敏のスクープシリーズ第四弾です。相変わらず面白いですよ。

視聴率の漸減傾向に悩むニュースイレブン担当の鳩村デスクの所に、油井局長から一名の人間がテコ入れのために派遣されてきます。関西弁丸出しの栃本ですが、鳩村は毛嫌いします。

スクープを連発しますが、相変わらずの勤務態度の布施も飄々として登場します。そして、メインキャスターの鳥飼は口数も少なく、何やら今までの彼とは違います。

そして、サブの香山は美脚も変わらないばかりか、やる気満々な姿を見せています。

警視庁では、黒田刑事は未解決事件の継続捜査を行う特別捜査対策室に異動となっています。ここに若手の谷口刑事が加わり、話が進むにつれ、黒田の姿勢を見て、だんだんとやる気を見せて成長していく過程が見えてきます。

布施が黒田刑事と接触し、10年来先の見えなかった殺人事件の再捜査が始まることになります。

全く糸口の見えなかった事件が、布施の登場と黒田の参画で、みるみる新しい展開が発生して、今まで見えなかった世界が、確実に広がっていきます。

これと並行し、ニュースイレブンの面々のそれぞれの思惑が交錯するさまが語られます。

鳩村は栃本の発言をまっすぐに受け取れず、否定的な態度を取り続けます。また、布施の出してきた未解決案件に対してもノーを出し続けます。栃本が布施の肩を持つことに対しても気に入らないようです。

今回の鳩村の思考を追い続けるところがあるんですが、それぞれの面々を見て、彼や彼女は俺の味方だと思っていたのにとか、ジャーナリストとして絶対に曲げないけど、上司の言い分には従わざるを得ないだとか矛盾した自分自身の考えに葛藤しています。

人間誰しも、こんな思考はしていると思います。

アンカー

新品価格
¥1,728から
(2019/4/25 14:39時点)

これらの言動に対し、鳥飼から、とんでもない決意を告げられる鳩村は困惑し、また、鳥飼の発言から自身を見直し、それまでの矜持と思っていたものが、変化を恐れる思考へと変わっていることに続き、愕然とするとともに大いに反省し、考えを変えていくのです。

最後は、当初の考えから大きく変わって、前向きになっています。布施に対しては変わらないんですどね・・。

そして、これを悟った時に、局面は大きく動き出します。布施の動きに動かされた黒田と谷口は、事件現場の周辺の動きを見直すことで、周辺に怪しげな人物がうごめいていることを見つけ出し、大団円に動き出します。

しかし、この小説の登場人物は、それぞれに一癖も二癖もあって飽きさせませんよね。今回、栃本という関西のお笑い芸人を連想させる人物が加わったことで、第五弾、第六弾の小説がますます楽しみになってきました。

是非、ご一読ください。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする