読後感は爽快といかないが、それぞれ読ませてくれる物語です!希望荘/宮部みゆき 著

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この「希望荘」、杉村三郎シリーズの第4弾なんですね。

60爺は、シリーズものであることすら知りませんでした。主人公杉村三郎の離婚の原因がさらっと述べられており、「うわっ、ひどい話」と思いましたが、まさか、シリーズものとは・・・。

宮部みゆきの小説ですので、きちんと読ませてくれますが、物語自体は、皆、闇を抱えています。

謎を解明してくれますが、読後感は、少しばかり、ドヨーンとしたものが残ります。爽やかにはなれないのではないでしょうか。

その部屋には、絶望が住んでいた—-。宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミ ステリー。特に人気の「杉村三郎シリーズ」の第4弾!

この本は、2016/06発売ですね。

短編が4編収録されています。

  1. 聖域
  2. 希望荘
  3. 砂男
  4. 二重身(ドッペルゲンガー)

1.聖域

私立探偵を開業し、近所のおばちゃんたちが気を遣って持ってきてくれた事件を解明していきます。

すると、自殺するといって消えたばあちゃんを目撃した人がいるということから。調べていくと、・・・。ウムム、いるよな、こういう人っていうのが出てきます。

将来的には、きっと、長続きしないだろうと考えますが、ひどく後味が悪い物語です。

2.希望荘

父親がふと漏らした発言、もう、齢もいっているため、記憶の錯綜のようにも思えるのですが。

しかし、遺された家族にとっては、その発言の基となったものには重大な意味がありますよね。ですので、この発言の意味が何なのかを探偵杉村が探ります。

そして、その謎が明確になるにつれて、問題は別の方向へと向かっていきます。それは、依頼者が、父親とは接点のなかった時期の状況にあったことがわかってきます。

希望荘 (文春文庫)

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3.砂男

杉村が離婚後に、傷心を持って故郷に戻っていた際の事件です。

幸せの絶頂だったはずなのに、何故、こんなことをするのか?さっぱり訳が分からない離婚劇を追っていくうちに、裏に隠されていた謎が見えてきます。

そして、その内容を追っていくと、やるせない事実が明確になっていき、・・・。人は、時が経つうちに、悪気はなくとも、他人を傷つけていく過程が見えてきます。非常につらい話ですね。

4.二重身

あの、3.11の大地震に紛れて行方不明になってしまった人間が、未だ、多数残されています。これをベースに、探偵杉村が捜査を開始します。

単なる行方不明事件と結論ずけられる寸前に、過去の事件に関わった妙な人間関係から、とんでもない事実が現れてきます。

人間は、とてもそんなことをしないと思われていたのに、何が原因なのか、渦中の主役になってしまうお話です。うー、怖いですね。ささやかな願望が崩れただけで、思っても見ない方向に自体は流れ出していってしまいます。

この杉村三郎、周りの善意に支えられて、探偵をやっています。その状況は、皆さんでご覧になってください。

是非、ご一読を。

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