作家たちの面白おかしい将棋?対決を文章で楽しむ書籍!棋翁戦てんまつ記 逢坂剛他/著

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逢坂剛、船戸与一、夢枕獏、清水辰夫、黒川博行の有名作家が将棋を指し、そこに、この五名の他に、北方謙三、宮部みゆき、大沢在昌ら将棋を知らない有名作家は観戦記で参戦する小説「すばる」の企画物のエッセイです。

帯の一部です。

かつて文壇に裏の将棋タイトルが存在した。その名も「棋翁位」。逢坂剛と船戸与一の酒席での小競り合いに端を発する将棋勝負、という「小説すばる」誌の埋め草的な企画が意外な反響を呼び、名文揃いの観戦記の力もあって人気企画に。

将棋の内容は、棋譜をつぶさに見てはいませんが、あまり強くはないようです、と言うより、人のことはあまり言えませんが、かなりへぼなんじゃないかと思えます。

60爺は、割と将棋が好きで、現在、各タイトル戦のシステムを紹介していますが、ここで出ている将棋は、作家のみなさんが飲み食いのついでに指しているような感覚ですね。

でも、タイトル名称は「棋翁戦」と銘打っており、将棋連盟の「棋王戦」のもじりです。

そして、ここに編集者Yが出てきて、裏でいろいろと画策していることが、作家のみなさんの観戦記や、将棋を指している本人からも暴露されております。

昔の時代劇に出てくる悪徳商人そのもので、付け届けをするから負けてくれだとか、作家側では、船戸与一が悪乗りして、金品の提供を求めたりしています。

実際に、金の鶏を手にした写真が載っていたりして爆笑ものです。この鶏を落として、かけた部分が黒くなったので、偽装がばれたなど、面白おかしく文章が踊っていますね。

さて、この「棋翁戦」の開催時期は一昔前です。

1992年と言っていますので、26年前、つまり、四半世紀も前の話なんですね。前述した船戸与一は、既に、鬼籍に入っています。

また、大沢在昌が鮫で大当たり(ちなみに、新宿鮫第一巻は、1990年発刊ですね)して、豪邸を買ったなんて話が出ています。

そして、「棋翁戦」は、第七戦まで実施されて、逢坂剛:二期、船戸与一:三期、夢枕獏:一期、黒川博行:一期の獲得となります。

タイトル?獲得数から見ると、船戸与一がトップですが、まともに戦ったのは、対清水辰夫戦のみです。

棋翁戦てんまつ記 (集英社文庫)

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あとの二勝は、「秘打・太閤おろし」と「仰天・トランプ将棋」のものですので、まともに棋力で勝ち取ったものではないのです。

「秘打・太閤おろし」なんて、初めて聞きましたが、かの豊臣秀吉が用いた手で、駒落ちするからと言って、飛車先の歩を取り払い、一手目に相手の角頭に飛車が成りこむ、恐ろしく汚ーーい手です(笑い)。

それでも、この一戦、勝負になってしまったのですから、棋力は相当なもんですよね。はア・・・・。

「仰天・トランプ将棋」も、トランプと将棋を融合させた戦いだというのですから笑いが止まりませんでした。こちらは、本書を読んで納得していただければと思います。

なんにせよ、将棋を知らなくとも面白く読めますので、是非、ご一読を。

※恐れ知らずの逢坂剛、船戸与一、清水辰夫の三名は、時の米長名人と平手で対局までしています。うーーん、すごい。

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