超能力者が登場するお話ですが、内容は悲惨につきます!ゴサインタン -神の座-/篠田節子 著

シェアする

Pocket

うーん、千ページにも渡る大作ですが、・・・。

興奮にわくわくするでもなく、あー、悲惨な物語だと思いながら、げっそりする訳でもなく、ずんずんと読み進めてしまいました。

ラストに関しては、主人公の応援をしながら、読んでいたのは事実です。

とにかく、最後まで読み切りました。かなり悲惨な物語で、主人公の結木輝和は、無理な嫁取りを行おうとした挙句、大変なことになってしまうわけです。

しかし、途中で読むのを止めようとは思いませんでした。読むのに、かなりのエネルギーを要する箇所は多々ありましたが・・。

この小説は、双葉社の『小説推理』に1995年11月号から1996年2月号まで連載されたものです。

翌年の第116回直木三十五賞にノミネートされるも落選しましたが、第10回山本周五郎賞にノミネートされ、真保裕一の『奪取』と共に山本賞初の2作同時受賞となっています。

ゴサインタンについては、最後に、主人公がネパールに行った際に明らかにされます。

ゴサインタンとは、天を突くような山並みの中で、一際高く屹立している頂です。

ネパール語で「神の住むところ」という意味です。しかし、裏側のチベットではシシャパンマ、「家畜が死に絶え、麦も枯れる地」という名前がついています。全く性格の違う2つの意味を持っていることが明らかになります。

これは、ここまで物語を読んでくると、物話の内容と一致していることがわかると思います。

大沢在昌が、「主人公の運命は悲惨だが、爽やかでもある。読み終えた読者は、作者が用意していたものが‘癒し’であったと気づくはずだ。(一部抜粋)」と言っていますが、そういう所はあるかもしれません。

篠田節子の小説は、「竜と流木」を初めて読んで、こういう生物パニックミステリーが好きな60爺は、この方の過去の小説を読み始めたわけです。

「森の人(オランウータン)」が食べるブドウの味は、おもしろい話が満載の作者初のエッセイで、作者が小説を書くために世界中を旅しているのに驚き、この本に出てきた表題の本を読んでいる訳です。

【中古】 ゴサインタン 神の座 双葉文庫/篠田節子(著者) 【中古】afb

価格:108円
(2019/4/26 13:05時点)
感想(0件)

冒険小説が主なのかと思っていたんですが、聖域、弥勒と全く冒険小説とは異なるジャンルの小説を読みました。これらの小説のテーマは重いものでしたが、このゴサインタンのテーマも、また重いものでした。

聖域と同じような神懸かりの内容が出てきます。こちらの小説の方が、より具体的な内容が出てきます。

医者にも見放された末期の人間が奇跡的な、それこそ、神の力でしか治癒できない力で再生する場面もあります。そして、怪しげな宗教団体の様相も現れてきます。

その中で、その中心人物となる淑子なるネパールの山の中から出てき女性は、主人公の持つ全てのしがらみを取り去り、忽然と消えてしまいます。その結末は、是非、この物語を読んで皆さんの目で確認してください。

是非、ご一読を。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする