潜入捜査官の苦境の生涯、最後は爽快な気分にしてくれる!ライトマイファイア 伊東潤/著

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伊藤潤は、時代小説の旗手ですが、この小説は現代の警察小説です。

扱う事件は、下記概要にあるように、遠い昔となった学生運動がピークとなった時期の事件と重なります。

内容紹介です。

「よど号」ハイジャック実行犯に公安がいた!?1970年のハイジャックと簡易宿泊所放火事件。警察官・寺島が入手したノートの「1970」「H・J」の意味とは―― 45年の歳月を経 て、過去と現在の2つの事件が結びつく時、男たちの「正義」を懸けた最後の戦いが始ま る。現代史の〈闇〉に迫る、怒濤の公安エンターテインメント

プロローグで、火災が発生し何人もの犠牲者が出ます。どうやら、放火事件のようだとわかります。

そこに、今回の一方の主人公である刑事・寺島が登場します。彼は、父も祖父も叩き上げの警察官である警官一家の出身で、自然と警察官を志しましたが、少し、心境が揺らいでいるようです。

一方で、時間ははるか昔に遡ります。時代は、学生運動が盛んなころですから1960年後半ですね。

ここにもう一方の主人公である三橋琢麿が登場します。北海道出身で、他人から見ると若く見える三橋は、公安に抜擢され、潜入捜査官になることを半ば強制されます。

上記で述べたように、遠い時間を隔てた二つの物語が順に語られていきます。私事ですが、60爺が大学生のころ、まだ学生運動している者がいて、ロックアウトなんぞも経験しています。ちょっと懐かしい思い出です。

寺島は、火災で犠牲になった人々の身元を順に洗っていきますが、最後の方になって、身元が分からない犠牲者に疑問を持ちます。

三橋は、潜入した大学で、偽って学生運動に参加しますが、得体のしれない衝動に身を任せ、かつ、一人の女性運動家と知り合うことにより、潜入捜査官としての身分を忘れた行動をとるようになっていきます。

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火事現場で見つかった、半ば溶けかけた鍵や、ひょんなことから持ち主のわからなくなったライターを元に、寺島は、ある男にたどり着きます。

警察官として、あるまじき行動をとった三橋ですが、これが幸いして学生運動家の信頼を得ることになり、結局はハイジャック犯として「よど号」に乗り込むことになります。

そして、寺島の粘り強い捜査と推理により、三橋の苦境の年数を経ての行動が次第に収束していきます。

寺島が真実にたどり着いたときに、警察の上層部より発せられる受け入れがたい命令が発せられます。これに反発した寺島の取った行動により、物語は、大団円に向かって驀進します。

読了後は爽快になれます。

是非、ご一読を!

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