物語全体に狂気のようなものが流れ、結末もスカッとせず!治療島/セバスチャン・フィツェック 著

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以前、読んだ「乗客ナンバー23の消失」の作者セバスチャン・フィツェックの処女作です。

「乗客ナンバー23の消失」が面白かったので、処女作にも目を通してみようと思いました。

この処女作で、フィツェックは一躍ドイツの超人気作家への仲間入りを果たしたそうです。

2006年夏に出版されると大ベストセラーになり、何週間にもわたって、ドイツ・アマゾンのベストセラー・ランキング第一位の座に君臨し続けました。

内容紹介です。少し、長いので勝手に要約しました。

著名な精神科医ヴィクトルの愛娘ヨゼフィーネ(ヨーズィ)が、目の前から姿を消した。4年後、小さな島の別荘に引きこもっていた彼のもとへ、アンナと名乗る謎の女性が訪ねてくる。吹き荒れる嵐の中で奇妙な“治療”を開始するヴィクトル、すると失踪の思いもよらぬ真実が…。

ここにあるように、プロローグで、ヴィクトル・ラーレンツ博士の一人娘ヨーズィが訪れた医院で失踪します。

ヴィクトルは必死にヨーズィを探し求めますが、娘の姿は見つけることはできません。

目撃者も、手がかりも、そして死体もありません。おまけに、ヴィクトル自身の身体も普通ではなく、精神病のような状態であることが目に取れます。

そこから、物語は4年後に飛び、ヴィクトルが語る形で物語が進んでいきます。

ヴィクトルは、プロローグで病的だったものが4年の歳月で、さらに精神を止んだ状態になっています。

そして、そこにアンナという女性が彼を訪ねて治療を求めてきます。そして、この女性の語る話と、娘の失踪がオーバーラップしていくんです。

サイコスリラーと銘打っていますので、物語の中は、何というか狂気に溢れている感じです。ヴィクトル自身が、半分、狂気に取りつかれている感じで、妄想を見るし、聞こえない声が聞こえるし、大丈夫か、この人って感じを受けました。

このアンナという女性も尋常ではなく、どこに泊まっているのかよくわからないし、島の人達もヴィクトルに警告を与えるし、・・。物語自身が狂気を孕んでいます。何というか、物語の世界感が正常でない感じがビンビンします。

ご一読ください。

最後に、物語は大団円を迎えますが、・・・。怖い物語ですね。スカッとした終わり方ではありません。映画化がされたらしいですが、ウーン、見に行きたいとは思いませんね。怖い映画になるでしょうから。

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