コミカルな登場人物が多い、懐かしの大森署の面々に感動!カットバック/今野敏 著

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1.概要

言わずと知れた今野敏の警察小説です。FC(フィルムコミッション)室という映画撮影の際、便宜を図る警察の部署の面々が活躍?する異色(これも?)の物語です。警察が、本当にこんなことしてくれるんでしょうか?

後から知りましたが、本作はFC室シリーズの2作目でした(2作目でシリーズは、言い過ぎかも・・^^;)。本作は、楠木肇(くすきはじめ)という地域総務課の課員の一人称で語られる小説になっています。

この楠木はチャラオ系で、警察官のくせに残業は嫌いで、なにかあっても自分が楽な方に傾こうとするとんでもない奴です。

ですので、殺人事件の捜査本部に召集されても、「よーし、やるぞ!」とならずに、「早く帰りたい!」なんて平気で考えている奴です。

しかし、人間は本来怠け者ですから、誰しも、このような感情は持っていると思いますし、案外、この人物は馬鹿正直なのかもと思う次第です。

帯にはこうあります。

特命を受けたFC室が警護する人気刑事映画のロケ現場。潜入捜査官役の俳優が脚本通りの場所で殺害された。捜査を始める警察。なんとしても撮影を続行したい俳優やロケ隊。「現場」で命を削る者たちがせめぎ合う中、犯人を捕まえることはできるのか。

主人公が主人公ですから、話はすらすらと進んでいき、最後まできちんと読ませてくれます。さすがに、今野敏は読者を楽しませてくれますね。

2.ここが見どころ

最初にFC室の面々が集められるのですが、楠木を始め、FC室のメンバーは基本特命として呼び出しがかかります。特命というとかっこいいですが、実際は専任ではなく兼業なのです。即ち、必要な時に声がかかり、それ以外は本業として楠木で言えば地域総務課の仕事をしています。

ここで、作者は、うれしい仕掛けを用意してくれています。撮影場所は大田区何です。即ち、“あの”大森署の管内なんです!

そうです!「隠蔽捜査シリーズ」の舞台だった大森署です!そして、時間的に竜崎署長が異動した後の大森署の設定になっています。

60爺は、うかつなことに大森署ではピンと来なくて、副署長の貝沼が出てきたところで、妙なデジャブに遭遇した感がありました。そして、貝沼に対して楠木が思ったことが「警察官よりホテルマンか銀行員」でした。

そして、新しい署長はとても美しい女性だったのです。

この後、起こるロケ現場で何と殺人事件の捜査に、懐かしい面々が登場してきます。捜査一課長の田端や池谷管理官(隠蔽捜査では見られなかったキャラが見えます)、捜査官の戸高も相変わらずの姿勢で登場しています。

それだけでも、この小説を読む価値があると思いますよ。

FC室のメンバーは、撮影隊の監督と俳優と会いますが、映画の設定は、「危ない刑事」になっているようです。こちらも懐かしいですが、若い方は分からないかもしれませんね。

スラスラと読んでいけると思います。

是非、ご一読を。

カットバック 警視庁FC2

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