自身の状況を他人事のように聞く小早川に脱帽、最後に違和感を感じた!継続捜査ゼミ2 今野敏/著

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1.概要

以前、継続捜査ゼミの記事をアップしましたが、早くも第二弾が出ました。

このお話は、前回申し上げた通り、研究室で立ち上げたゼミ「刑事政策演習ゼミ」において、いわゆる迷宮化した事件を題材に5人のゼミ生である女子大生とその謎に挑むというものです。

第二弾は、いわゆる冤罪を取り上げることになりますが、何と、その小早川教授が容疑者にされてしまう物語です。

内容紹介はこうなっています。

正義の暴走から、逃げ切れるのか。容疑者は教官・小早川?警察の「横暴」に美しきゼミ生たちが奮闘する。「継続捜査ゼミ」シリーズ第2弾。

2.事件の発生

小早川教授の勤める三女即ち三宿女子大学では、三女祭が行われるため、大学内がにぎやかになっています。

この中で、ミス三女を選出する「ミス三女コンテスト」がメーンとなっており、これに対して、ミス選びは女性に対する侮蔑であるという一派が反対運動をしています。

そして、小早川教授の受け持つ時間帯に、その反対派がビラ配りに来ており、さらに時間を頂戴したいと申し出るが、小早川教授は毅然と押し返します。

このシーンでは、60爺が大学生だったころ、わが母校では、少し遅れた学生運動がはびこっており、教授が過激派?に追い返された記憶が蘇りました。

さて、この中で、ミス選びは女性に対する侮蔑であると主張する高樹晶が、小早川に論争を仕掛け、小早川から、言いたいことがあれば、授業の後に自分の研究室に来るよう申し付けることになります。

授業後、高樹は小早川の研究室を訪れ、ミス三女について意見を交わすことになります。彼らの議論は平行線をたどります。また、議論しに来て良いといわれた高樹は、初めて笑みを見せ、研究室をさります。

そして、数日後、再び小早川の研究室を訪れ、噛み合わない議論を行った後、高樹は研究室を去ります。

その後、救急車のサイレンに気を取られた小早川が出ていくと、今、訪れた女子大生が被害にあっていたことが判明します。

3.こんな警官いそうで怖い

事件現場を封鎖している警察官Aがおり、小早川が状況を行くと、「あっちへ行け」みたいな対応をされます。そこで、その意向に逆らっていると、偉そうで高圧的な態度に出ます。

それからが大変です。

刑事がやってきて、小早川を犯人扱いし、まるで容疑者のように引き立てます。どうやら、その刑事は、先ほど意向に逆らった警察官Aが、「小早川教授が犯人」言ったことを真に受け、取調室に連れていき、一方的に自白を引き出そうとします。

その刑事と警察官Aは、師弟の関係のようで、刑事は警察官Aに手柄を立てさせたいのだとわかってきます。

小早川は、昔取った杵柄で、相手にしませんが、警察官が自白を引き出そうと、あの手この手を使ってくることを人ごとのように見ているのには感心しました。

それにしても、あれだけのことで、簡単に人を犯人扱いし、侮辱し、自分で作った物語(としかいいようがない)を押し付けて送検するような刑事がまだまだいるんですかね。

意向に逆らうと、「しょっぴくぞ」なんてのは、録音でもされていたら大変なことになるんではないでしょうか?

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4.最後にちょっと違和感

結局、小早川教授は犯人ではないわけで、ゼミ生たちの奮闘もあり、お話はめでたしめでたしとなるのですが、上述のように、警察のやり口が非常に怖いことがわかりました。

一般の人たちは、こんなやり方にあったら、ひとたまりもないと小早川教授も言っていますが、くれぐれも、こんなやり口が通らないようにしてもらいたいものです。

最後になりますが、ちょっと違和感が残りました。

それは、小早川教授を犯人扱いした警察官Aが、署長推薦をもらって刑事になるかもしれないことです。

自白を強要した刑事は、小早川教授に対し謝罪を行いましたが、警察官Aは、小早川教授に対する謝罪もありません。

的外れの方針を示した男に対し、その刑事や警察の上層部は何を見てるのというのが非常に気になりました(こういうのは、どこの会社にもありますが・・・)。

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