警備部の兄ちゃんがヒイヒイ言いながら何とか事件解決!キンモクセイ 今野敏/著

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1.概要

今野敏の警察小説で、舞台は警備部ですね。警備部(公安)って、刑事たちと仲が悪いってイメージがあります。

たしか、今野敏の小説でも、警備部の腕利き「ゼロ」の活躍が描かれたものがあったと記憶しています。調べてみると、「警視庁公安部シリーズ」でした。

今回の小説の主人公はキャリアの隼瀬です。

しかし、この主人公、あまりパッとしないなアというのが、60爺の印象です。若いからなのかもしれませんが、なんか仕事がお役所仕事の感じで、ちょっとイライラしました。

同じキャリアが主人公である「隠蔽捜査シリーズ」の竜崎伸也の仕事ぶりと比べると全くなっていないですね。何か、こう芯が無くて、目の前にある仕事をこなしていけばいいやという感じがプンプンして、先行きが心配になりました。

内容紹介です。

法務官僚の神谷道雄が殺害された。警察庁警備局の隼瀬は神谷が日米合同委員会に関わっていたこと、キンモクセイという謎の言葉を残していた事実を探り当てるが……。日米関係の闇に挑む、著者初の警察インテリジェンス小説。

2.事件発生と不可解な動き

内容紹介にある通り、法務官僚の神谷道雄が殺害され、主人公の所属する部署で捜査本部のようなものが立ち上げられます。そして、主人公がいやいやながら捜査にタッチする様が描かれます。

主人公と一緒に捜査を開始する先輩や上司達の姿が描かれますが、余り魅力のない人物像として紹介されていきます。これらも著者の狙いであったかもしれないことが、最後になってわかると思います。

そして、この捜査本部が、捜査の進展も、大した理由もなく、突然閉じられます。

やる気のなかった先輩と思った先ほどの人物が、俄然やる気を出して、主人公を巻き込んでいきます。引きずられるように捜査を継続していく主人公の眼の前に、驚きの現実が現れていきます。

内容紹介にある「日米合同委員会」に関する闇、キンモクセイという謎の言葉を追いかけていくうちに、主人公の微々たる力では歯が立たないとてつもない悪の兆候が行く手を阻みます。

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3.何とか事件解決

主人公がキャリアであることを述べましたが、キャリアの同期で作る集まりが、のほほんとした主人公の助けになります。

そして、主人公ひとりでは手が出ないものも、ジャーナリストを味方に付けることで、強大な敵との戦いに変わってきます。

しかし、この主人公、キャリアの集まりの女性に勝手な恋心を抱いて、迷走する場面が多々出てきます。こんな所も、最初に言ったイライラにつながりました。

最終的には、読後感は良かったなという終わりになるんですが、もう少し、しゃきっとした主人公であってほしかったです。

敵が強大だった割には、実際にはかなりとろい敵だったなアという感じもありました。警備部の頼りない兄ちゃんが、ヒイヒイ言っていたら事件解決しちゃったって感じです。

シリーズ化を狙っているんですかね。若者の成長する物語に出来るとは思いますが、大丈夫かねと危惧します。

まア、今野敏の小説ですのでサクサク読めますのでいいですが。

是非、ご一読を。

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