自身の見つけた法則を打破ろうと苦悩する信長!信長の原理 垣根涼介/著

シェアする

Pocket

1.信長が捕われた原理

垣根涼介の時代劇、戦国時代の巨星、織田信長を主人公にしています。

この方は、以前、同じ時代の信長の家臣、明智光秀を主人公に小説を書いていました。「光秀の定理」ですね。この中では、「四つの椀の理」を記してました。

この小説の中では、信長は 2:6:2の法則を見つけ出している設定となっています。

「働きアリの法則」とも言われ、よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になる。

実 信長は、自身の周りに屈強な軍団を作り上げますが、自慢の軍団が、この法則に則って動いていくことに驚愕を覚え、これを何とかしようと足掻きます。

実際に、蟻を観察して、どのような原理になっているかを研究したりします。

しかし、どう足掻いても、この法則から逃れられないことに苛立ちを濃くしていきます。

2.内容紹介

織田信長の飽くなき渇望。家臣たちの終わりなき焦燥。
焼けつくような思考の交錯が、ある原理を浮かび上がらせ、
すべてが「本能寺の変」の真実へと集束してゆく――。
まだ見ぬ信長の内面を抉り出す、革命的歴史小説!

信長の一生と、この原理と対比しながら語られていきます。

視点は、信長を中心にしたものが多いですが、一部は、家臣である柴田勝家、丹羽長秀、そして、木下藤吉郎等の視点となり、彼らが思い悩むさまを描いています。

この物語を読むと、信長の家臣がこき使われ、必死になって奉公している様が滔々と語られます。そして、働きが悪くなるとあっという間に捨てられてしまう件についても詳細に語られます。

佐久間信盛や林秀貞の件については、著者の新しい考え方も取り入れているようです。

そして、信長を裏切った何人もの武将の心の内を推し量り、何故裏切ったのかを検証しています。この部分を読むと、非常に仕えずらい主君であったように思えます。

さらには、過去の行状を決して忘れない怖さも持っています。

人間、誰しも、50を越えると、やはり昔のようには働けなくなりますよね。しかし、信長は、それを許しません。ですので、擦り切れていく人間にとっては、非常に辛い世渡りになるでしょう。

信長の原理

新品価格
¥1,944から
(2019/7/30 21:09時点)

3.章立て

6つの章に分かれています。

  • 骨肉
  • 増殖
  • 制圧
  • 均衡
  • 亀裂
  • 崩落

最後は、題名から推測される通り、あの変が起こります。

しかし、今回の物語では、著者は、いくつか信長の心情を推し量ったり(一部上述)、新しい考えを披露しています。そこは皆さんで見つけてください。

是非、ご一読を。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする