本能寺の変に運命を狂わされた人々の短編集!とまどい本能寺の変 岩井三四二/著

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1.概要

本能寺の変を受けて、運命が狂った人々のその後を扱う短編集です。

明智光秀の行動は、天下の誰もが驚く、驚天動地の行いだったのでしょう。その原因は何か、現代にいたるまで、あまた多くの方が考えていますが、しっくりした答えが出ていない歴史の謎です。

光秀曜変でも述べていた作者の原因が、この短編のひとつで詳しく述べられています。この視点は、今までになかったもので、妙に納得のできる答えだと思います。

しかし、この年齢になるまでこき使われていたとは、ちょっと哀れでもあるし、そこまで信長は以下に人材がいなかったの?という新たな疑問も出てきます。

内容紹介です。

思わぬ事態に接した時ほど、人間の本性は出てしまうもの。あなたに似た人物もどこかに出てくるかも。信長の死によって運命を変えられ、大きな岐路を前にとまどう男たち、女たちを温かく(?)描いた、共感たっぷりの連作短編集。

2.それぞれの短編の内容

主な短編の主人公と、大まかな感想です。

(1) 南の山に雲が起これば

主人公は安国寺恵瓊。毛利の使僧ですが、秀吉に組していい思いもしますが、関ヶ原で先を見誤り首を切られます。

彼が、毛利のために骨を折り、苦労しながら国力を回復する様と、秀吉のもとに至る経過が語られます。

(2) 最後の忠臣

主人公は織田信孝です。信長の三男ですが、二男の信雄よりは多少ましだったようです。それだけに、秀吉からは目障りだったのでしょう。

この信孝が切腹の座で考える内容と、最後の唖然とした心持が語られます。

(3) 久久よ、怒れる武神、勝家を鎮めよ

主人公は堀久太郎、信長の側近でしたが、秀吉の軍艦として派遣されたのちに本能寺の変があり、いつの間にか秀吉の家来に・・・?

将来、ぼけてしまうバカ秀吉が果敢な行動で織田家の天下を簒奪してしまう様と、織田家に尽くす柴田勝家の純朴さ(この場合はバカが付く正直さなんでしょう)が描かれる短編では、人間の狡さを見せつけられます。

(4) 関東か小なすびか

主人公は、滝川一益、織田軍団の一角を担っていました。しかし、本能寺の変が起こった時、遠い上野(こうずけ)の地にいたことが彼の不幸でした。

信孝、柴田勝家と反秀吉の行動に出ますが、個別に潰され、歴史から退場していきます。

(5) 信長を送る

主人公は、側室のおなべです。

はて、60爺は、信長の女性関係は余り知りません。帰蝶(お濃の方)と吉乃(信忠・信雄・徳姫の母)位しか知りません。

このおなべが、安土城を守ろうと奮闘しますが、主人のいなくなったお城は、ただただ退去したり、逃げ出す人々ばかりで全く頼りにならない状況が通り過ぎていきます。

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