世界をめぐって依頼者の死の真相を探る!死者の雨・モヘンジョダロの墓標 周木律/著

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1.概要

あの完全記憶の持ち主一石豊の物語第二弾ですね。前回は、アララト山の雪中で発生した事件を解決しましたが、今回は打って変わって、5つの場所で同時多発的に発生した事件に挑みます。

もう一人の主人公は第一弾と同様、森園アリスです。「安っぽいハーフタレントのような名前に反して、アリスは外見も中身も純然たる日本人です(P15)」。職業は、掛大のフォトグラファーです。

冒頭で、アリスは、成田を出てから長旅を経て、パキスタン最大の都市カラチに到着する様が描写されます。

パキスタンは、正確にはパキスタン・イスラム共和国、南アジアの国家で、首都はイスラマバードです。隣国インドとは仲が悪く、何度か戦争をしています。

アリスは、第一作での事件を本にしたのが縁で、パキスタンで研究を行っている知己の博士からポートレート撮影の依頼を受けたのです。

そして、上述の長旅の末、カラチに到着したわけですが、そこで、とんでもない事態が彼女を待ち受けています。依頼者の博士が、『アトラスの呪い』により死亡していたのです。

内容紹介です。

「死者の丘」と呼ばれるモヘンジョダロを擁する都・パキスタンで人工知能学者のヒュウガ博士が謎の死を遂げる。調査を進めるうちに、同時期に世界各地で四人の博士の怪死体が発見された事実が判明。ヒュウガ博士の死と不可解な連続死の関係、そして、博士が遺した「アトラスの謎」の真相とは?京都・シンガポール・イタリア・インドを舞台に、完全記憶を持つ天才数学者、一石豊が人類最大の秘密を暴く!

2.詳細

ヒュウガ博士の研究室へ行ったアリスは、住所録にあった博士の知り合いが皆、同時期に亡くなっていることを知り愕然とします。

その結果、ヒュウガ博士の死の真相を調査するよう、ヒュウガ博士の妻であるメアリから依頼を受けたアリスは、ヒュウガ博士の助手であるジョージ・コウ博士とともに調査を開始します。

そして、調査をするため、コウ博士と世界中をめぐることになります。京都、シンガポール、イタリアのバーリ、インドのマドゥライを順に回って、そこで亡くなったヒュウガ博士の死の原因を探っていきます。

そして、京都で、冒頭で述べた一石豊にアララト山以来初めて再開し、その後、シンガポールでも再開します。彼らは、同じ人間を追っていたのです。

この中で、一石豊の完全記憶による様々な蘊蓄が出てきます。

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第一作でも言いましたが、一度見たら忘れない記憶能力を持ってみたいものです。一石豊に言わせると、「完全記憶は、幸運な恩寵(ギフト)なんかじゃない。悪意に満ちた宿痾(カルマ)なんだ」ですが・・・。

この物語では、インダス文明を大海洋都市として位置づけ、かれら古代人が、地中海からシンガポール、さらには、はるか遠く離れた日本にまで影響を及ぼしていたことが滔滔と述べられています。

そして、その証拠についても述べられています。

この物語では、世界を駆け巡って、最後に、ヒュウガ博士や他の4人の死の原因を明らかにしますが、前作(密室殺人)に比べて非常に面白く読めたなあと思います。

是非、ご一読を。

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