馬鹿な主君を徹底してさせる男の物語!酔象の流儀 朝倉盛衰記 赤神諒/著

1.概要

越前の名門朝倉氏が滅びた時、最後まで朝倉家を支え続けた忠臣が首になって信長の首実検に現れた所から物語は始まります。

この物語では、朝倉家を潰した朝倉義景が徹底的な愚か者となって描かれています。戦国時代に、ここまで愚かな主君がいるんですか、何でこんな人を支えなきゃいけないんですかって何度も思いました。

人の生き方は様々ですが、とろい主君を見限って離反するのが当たり前の戦国に、こんな武将がいたのかって初めて知りました。

名前は、山崎吉家です。朝倉家で軍奉行を務めた名将・朝倉宗滴に育て上げられ、その宗滴から朝倉家を託された武将です。

題名にある「醉象(すいぞう)」は、将棋の駒の一つです。

ご存知のように、本将棋にはなく、小将棋・中将棋・大将棋・天竺大将棋・摩訶大大将棋・泰将棋・大局将棋に存在します。

後ろのみ進めず、成って「太子」になると王将が取られても負けとはならず、勝負は継続するそうです。

王朝を守る要の駒であることを山崎吉家と重ねているのです。

内容紹介です。

傾く名門を1人で支えた忠臣の姿。朝倉将棋で最強の駒「酔像」と綽名された男は、なぜそこまで主家に尽くしたのか。泣ける本格歴史小説。

2.内容ちょっぴり

この小説を読んでいると腹が立ってきますね。何がって、義景の馬鹿さ加減にです。上述しましたが、本当におバカですよ。

大体先代の孝景が名君だったと言いますが、何で、親が優れていると子供がバカなんですかね?

そういう構成にしてあるのはわかるんですけど、名君だったら、自分の死後も見通せやって思いますね。徳川家康なんて、徳川200年の礎になるよういろいろやってるじゃないで すか。

結局、子がとろくて、チャンスはことごとく逃すし、忠臣の言うことは聞かないし、ダメになる方向へ方向へすすんでますから。

こんなトロイ主君に愛想をつかさず、次々と献策していくすばらしい家臣でしたが、それを上回る英雄織田信長に負けてしまいます。散々苦しめましたが・・・。

酔象の流儀 朝倉盛衰記

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最後にほっとしたというか、あ、そうなんだと合点したのが、「醉象」を裏切って生き残った面々が、越前が本願寺の軍勢に一蹴された際、ことごとく滅んでしまったことです。

やっぱり、きっちり生きていかないと、人間、まっとうな最期は迎えられないのかと思いました。

しかし、滅びの物語は読むのにエネルギーがいりますね。

是非、ご一読を。