御子柴礼司シリーズ第四弾!今度は母親の弁護を実施!悪徳の輪舞曲(ロンド)中山七里著

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1.概要

中山七里による「御子柴礼司シリーズ」の第四弾です。どんな罪状であっても負けない悪辣弁護士の御子柴礼司が奔走する法廷小説です。

今回の依頼人は実の妹、被告となっているのは実の母という設定です。

さすがの御子柴も30年も会っていなかった肉親との邂逅に、いつもの調子が出ないようです。それでも、再婚した母親が相続する財産から弁護料(一千万円!)を獲れるとのことで弁護を引き受けます。

御子柴の旧名は、園部信一郎(そのべしんいちろう)、当時5歳だった少女を殺害し、死体をバラバラにしたうえ、郵便ポストの上に生首を乗せたのをはじめとして、1日に1パーツずつ、ありとあらゆる場所に遺体の一部を遺したことから、〈死体配達人〉と呼ばれた犯罪者でした。

今回、母親の過去を調べていくうちに、自分の犯した殺人現場に戻ることになり、・・・。

内容紹介です。

14歳で殺人を犯した悪辣弁護士・御子柴礼司を妹・梓が30年ぶりに訪れ、母・郁美の弁護を依頼する。郁美は、再婚した夫を自殺に見せかけて殺害した容疑で逮捕されたという。接見した御子柴に対し、郁美は容疑を否認。名を変え、過去を捨てた御子柴は、肉親とどう向き合うのか、そして母も殺人者なのか?

2.内容ちょっぴり

この小説の中で、御子柴の過去が語られます。家族に対して何の思い入れも感情もないことが書かれています。家族の中にいても御子柴は常に一人だったこと、言葉は右の耳から左の耳に素通りし、自分に向けられる表情は、どれも仮面のようだと述べられています。

そして、更生したのは、事件後に入った医療少年院の教官との触れ合いだったと述べています。うーむ、やはり、人間というのは育て方で何とかなるものではないということでしょうか?

立派な両親でも、ダメな子供はたくさんいますし、また、その逆の例も山ほど挙げられています。事務次官が自分の息子を殺して大事件になったのは、皆さんの記憶にも新しいと思います。

今回、御子柴の調子が出ないことを、「御子柴法律事務所」唯一の事務員である日下部洋子や、御子柴が少年院にいた頃の教育担当教官で、御子柴が現在の自分を作ってくれた恩人だと思っている稲見武雄に見抜かれ、愕然とする御子柴も、このシリーズでは初めて見る姿です。

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その他にも、東京弁護士会元会長で、なぜか御子柴に肩入れしてくれる谷崎完吾も、もちろん登場します。

今回、法廷で対決する検事は槙野春生です。自白が取れなかったのは残念ですが、裁判には勝てると自信満々でしたが、御子柴の反撃に会い・・・。

それにしても、ロープに交じっていたXXの内容に疑問を持った警察官や検事はいなかったんでしょうか?ちょっと杜撰な捜査じゃないのって疑問に思いました。

御子柴の反撃に検事が意気消沈しましたが、その前提条件に対して何も言わないのもどうなのって感じましたが、60爺だけでしょうか?

この小説では、プロローグで語られる内容で少々錯覚を起こしてしまいました。錯覚の内容は言いませんが、御子柴の母親が最後に語った話で錯覚に気づきました。

それらを含め、是非、ご一読を。

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