扇屋の絵描き職人としての活躍を描く!風神雷神 風の章 柳広司

シェアする

Pocket

1.概要

戦国末期に活躍した俵屋宗達の物語、上下巻を風の章、雷の章として発行されています。60爺もそうですが、俵屋宗達って誰って思いますよね。

俵屋 宗達(たわらや そうたつ、生年不詳・没年1640年頃)は、江戸時代初期の画家。通称は野々村宗達。号は「伊年」あるいは「対青軒」など。(俵屋宗達 – Wikipedia)

作品を見ると、国宝である風神雷神図が筆頭に出ています。日本人であれば、「あ、あの絵の作者か」とピンとくるのではないでしょうか?

他の作品も、国宝や重要文化財に指定されているものが多々ありますが、そういうものに疎い60爺には、どんな絵か良くわかりません^^;(情けなや・・)

さて、この小説ですが、扇屋の俵屋を経営していた仁三郎が絵の才能に満ち溢れていた(だけの)六、七歳の「伊年(後の宗達)」を養子に取ったくだりが、太閤豊臣秀吉が催した醍醐の花見での裏方集(所謂スタッフ)の一人として登場した際に語られます。

ここで登場した伊年は、上述したとおり、ただ絵がうまいだけのボンクラとして描かれます。本家(西陣の大きな老舗である唐織屋)では、少し足りないのではないかと店の者が皆、陰で噂をしていたと言われていました。

その伊年が長ずるにつれ、絵の才能を大きく伸ばしていきますが、店の経営者の資質(客あしらいなど)の方はさっぱり伸びてこないことが明確になってきます。

内容紹介です。

扇屋「俵屋」の養子となった伊年は、醍醐の花見や、出雲阿国の舞台、また南蛮貿易で輸入された数々の品から意匠を貪っていた。俵屋の扇は日に日に評判を上げ、伊年は「平家納経」の修理を任される。万能の文化人・本阿弥光悦が版下文字を書く「嵯峨本」「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」下絵での天才との共同作業を経て、伊年の筆はますます冴える。

2.内容ちょっぴり

風の章では、伊年はボンクラとして登場し、扇絵に関しては、類まれなる才能を発揮しましたが、経営能力の無さが問題であるとしてスタートします。

この時代は、時が豊臣から徳川に移る激動期で、裏では、関ケ原の戦や大阪の陣など大きな戦乱が起こった時代ですが、文化も大きく花開いた時代で、多彩な登場人物が登場します。

始めに御用絵師たち、織田信長の御用絵師だった狩野永徳は、豊臣秀吉からも重用され、聚楽第をはじめとする建造物に次々と絵を仕上げ、狩野派を時代の中心に押し上げます。過労で没した永徳の後を継いだ光信も登場します。

さらに、出雲阿国が俵屋にやってきて数奇な依頼をし、さらに、阿国の演し物を見て新たな扇の創作にヒントを得ます。

風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

新品価格
¥1,980から
(2020/1/19 11:48時点)

幼馴染の紙屋の次男坊宗二、豪商角倉家の嫡男与一との交流も描かれます。彼らとは、この小説の中で、仕事や遊びで長い付き合いが続きます。

扇絵職人だった伊年は、紙屋の宗二の紹介から、福島正則の命令で行われた平家納経の修復に関わり、見事な仕事ぶりを見せます。

ここから、当代一流の文化人であった本阿弥光悦との接点が出来、本阿弥光悦の書巻に下絵を描き、嵯峨本の出版にも関与していくことになります。

是非、ご一読を。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする