扇屋宗達となった後の絵描き職人としての活躍を描く!風神雷神 雷の章 柳広司

1.概要

戦国末期に活躍した俵屋宗達の物語、下巻「雷の章」です。風の章に俵屋宗達の説明が出ていますので、ご確認ください。

国宝である風神雷神図については、物語の最終盤に出て参ります。

風の章の最後に、本阿弥光悦らから、文化村を創設するので伊年にも参加してほしいとの依頼があり、心が大きく動いたのにも、その依頼を断った後の物語となります。

本阿弥光悦の誘いは、宗達にとって非常にありがたいものであり、創作者にとってかけがえもないことであったのにもかかわらず、これを蹴った理由について語られていきます。

宗達は、光悦の依頼を断った後、俵屋の主人として生きることを誓います。

まるで違いますが、コミック版「風の谷のナウシカ」で、巨神兵がナウシカに導かれることで、知能が一気に進むシーンが思い出されました。

内容紹介です。

謎多き琳派の祖・俵屋宗達×バロックの巨匠・カラヴァッジョ―雷神と風神が結んだ縁がここに完結。圧倒的スケールで描かれる歴史アート小説!

2.内容ちょっぴり

雷の章では、宗達が俵屋の主人として立派に店を切り盛りするところが描かれます。ちなみに宗達は、先代から与えられた名前です。

何と言っても、「扇は都たわら屋が、源氏の夕顔の巻 絵具をあわせてかきたりけり」と「竹斎」なる仮名草子に「京で一番」と紹介される扇屋になっています。

宗達は、店の改革を行い、店に伝わるデザイン帳(所謂秘伝)を自由に見せることで、店のブランドを特徴づけていきます。

八年間店を切り盛りした宗達は、結婚もし、子宝にも恵まれます。

風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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ここに、本阿弥光悦とはタイプの違う、やはり、当代一流の文化人であった烏丸光広との交流が始まります。

光弘の依頼で、御用絵師たちが、時の権力者徳川家との因縁があり尻込みした養源院襖絵・杉戸絵を様々な工夫をして見事に完成させます。これにより、養源院にまつわる気味の悪い噂が、いつの間にかなくなったことが語られます。

さらには、相国寺で嫌味な要請を受けたことに対し、蔦の細道図屏風を納めることで相手の口を封じたりします。

そして、天皇から法橋の位まで頂戴することになります。

是非、ご一読を。