国光の生き方がめちゃくちゃ格好いい 狂犬の眼/柚月裕子 著

1.概要

この小説が第二弾に当たるというのは途中で気が付きました。広島県のやくざの抗争をベースに、警察官と対抗するやくざの物語です。

現在は、暴対法が出来て、やくざをやっていると、家も借りれず預金もできずということで、暴力団も大分小さくなっているようですが、その時代の前の物語ですね。

主人公は、田舎の駐在所に異動となった(どうやら、飛ばされたようです。原因は一作目を読む必要がありそうです)日岡秀一巡査です。映画ならダブル主演とよばれるんでしょうが、ヤクザの国光寛郎も主人公と言っていいでしょう。

プロローグの場所は刑務所の面会室です。刑務所に収監中の人物と、面会に来た人物のやり取りから物語は始まります。何気ないやり取りのようですが、裏に何かが隠されている物言いで、双方とも内容とやりたいことを伝え合ったような会話です。

そして、エピローグは刑務所の中です。その中で大事件が起こります。ビックリの終わり方をします。是非、ご覧になってください。

内容紹介です。

所轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が、指名手配中の国光寛郎だと確信する。彼は自分が手配犯であることを認めるが…。警察vsヤクザの意地と誇りを賭けた、狂熱の物語。

2.内容ちょっぴり

この物語の作者は女性です。日岡と国光が絡みあって物語は進行しますが、その他にも男臭い漢達が登場するハードボイルドで、女性が書いた物語とは思えない語り口です。本当に面白いです。

プロローグ、一章、二章、・・六章、エピローグから成り立っています。333ページの長編ですが、面白いので、すんなりと読むことが出来ると思います。

登場人物は、広島県警、小料理屋の女将、暴力団である心和会、その下部組織の仁正会と対立する明石組に属する者たちです。

凶犬の眼 「孤狼の血」シリーズ (角川文庫)

新品価格
¥427から
(2020/11/9 18:59時点)

日岡秀一は、先の抗争事件のさなか、警察上層部からの指示を聞かず、警察に不利な証言をしたこともあり、煙たげられて左遷された過去を持っています。

それでも何とか返り咲こうとあくせくしている最中、叔父の葬式のため戻った小料理屋で、内容紹介にある通り、指名手配中の国光寛郎を見かけます。そして、彼と話をする中で、ある提案を受けることになります。

日岡と国光の接点は徐々に強くなってきますが、国光のやろうとしていることがだんだんと明らかになり、国光の生き方に共鳴した日岡がとる行動が凄いです。

そして、最終的に国光は日岡との約束を守り、自ら官警の手に自首することになるのですが・・。

プロローグの会話が、誰と誰の会話かが明らかになり、また、結末がとんでもないことになります。

是非、ご一読を。