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歴史・時代小説

ちょっぴり悲しく爽快な物語!鬼神 矢野隆/著

1.概要 この方の作品を読むのは初めてです。 矢野隆は、1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞。その後、『無頼(ぶら)無頼(ぶら)ッ!』『兇』『勝負(ガチ)!』など、ニューウェーブ時代小説と呼ばれる作品を手がける。 本作品は、金太郎で有名な坂田金時を主人公に据え、源頼光と他の四天王(渡辺綱、卜部季武、碓井貞光)と共に、大江山鬼退治を題材に取った物語です。 お話は […]

義昭の視点で歴史を見ていくことに新鮮さを覚えた!毒牙 義昭と光秀 吉川永青/著

1.概要 この作品も、少し前に読んだ「信長死すべし」と同じく戦国末期を題材にしています。 主人公は、足利幕府最後の将軍である足利義昭です。明智光秀がサブの主人公となっています。 足利幕府は、初代尊氏の時は直属の兵を抱えていたかと思うのですが、義昭の時代には直属の兵はほとんどなく、そのため、管領を務める部下たちが兵力を武器に好き勝手な行動をしていたようです。 義昭の兄である室町幕府第13代征夷大将軍 […]

読後、いくつかウーンと思う部分が・・・。信長死すべし 山本兼一

1.概要 いわゆる本能寺の変をテーマにした小説です。内容紹介にある通り、皇室が明智光秀を唆(そそのか)して変を起こさせるという設定です。 本能寺の変については、過去に様々な作品が書かれております。それというのも、その原因が明確になっていないからで、それが作家の想像力を刺激するのでしょう。 色々な原因が挙げられていますが、今回の作品にある皇室(正親町帝)が密勅を下したという設定も、過去に挙げられた原 […]

氏康の少年時代と氏綱の苦闘!北条氏康 二世継承篇/富樫林太郎 著

1.概要 富樫林太郎の新たな「北条サーガ」(あとがきで著者が語っています)の始まりです。「早雲の軍配者」から始まり、「信玄の軍配者」、「謙信の軍配者」と続き、「北条早雲」5巻に続く物語です。早雲死後の物語ですね。 さて、北条氏康は、歴史好きな方はお判りになると思いますが、戦国大名である後北条家3代目の当主です。それなのに、今回の小説の副題は、二世継承篇となっています。手に取った時から、副題に対して […]

世に出ることが出来なかった平賀源内の哀愁と死の真相を著者が探った ねなしぐさ 平賀源内の殺人 乾緑朗

1.概要 平賀 源内(ひらが げんない、享保13年(1728年) – 安永8年12月18日(1780年1月24日))は、江戸時代中頃の人物。本草学者、地質学者、蘭学者、医者、殖産事業家、戯作者、浄瑠璃作者、俳人、蘭画家、発明家として知られる。 源内の最後は次のように伝えられています。 大名屋敷の修理を請け負った際に、酔っていたために修理計画書を盗まれたと勘違いして大工の棟梁2人を殺傷し […]

石田三成の本当の姿を見ることが出来る!八本目の槍 今村翔吾著

1.概要 「羽州ぼろ鳶組」シリーズ作者の今村翔吾の戦国時代末期の賤ケ岳七本槍の面々を主人公にした短編連作小説です。 七本槍ですから当然七編の物語なんですが、作者は、七本槍の面々を描きながら、石田三成を前面に押し出しています。石田三成が「八本目の槍」ということです。 今回は内容紹介を先にします。 秀吉の配下となった八人の若者。武勲を上げた七人は「賎ケ岳の七本槍」とよばれるようになる。「出世」だけを願 […]

二作目も面白いこと保証します。出羽新庄藩火消しぼろ鳶組の活躍 夜哭烏 今村翔吾著

1.概要 江戸時代の火消しを主人公に据えた時代小説の第二弾です。 こちらも、前作に劣らず滅法面白い小説になっています。是非、手に取って読んでいただけると良いです。 主人公は松永源吾と羽州ぼろ鳶組の面々です。松永源吾は、すっかり出羽新庄藩に溶け込んでおり、序章では、妻の深雪を連れて国元に帰って、国元の消防状況を確認しているという設定になっています。 また、先生と呼ばれる加持星十郎も、長谷川平蔵(鬼平 […]

とにかく面白い!是非読んで!江戸火消しの物語!火喰鳥 羽州ぼろ鳶組 今村翔吾

1.概要 江戸時代の火消しを主人公に据えた連作式の時代小説です。 はっきり言って滅法面白い小説です。是非、手に取って読んでいただけると良いです。 主人公は、かつて鉄砲組四千五百石の旗本・松平隼人に仕えていた松永源吾です。松平家の定火消として活躍し、「火喰鳥」の異名で持て囃された男です。序章で、その源吾が火事場で奮闘する姿が描かれます。 一転、第一章では、松永源吾がご家老様に謁見し、予算の少なさに辟 […]

扇屋宗達となった後の絵描き職人としての活躍を描く!風神雷神 雷の章 柳広司

1.概要 戦国末期に活躍した俵屋宗達の物語、下巻「雷の章」です。風の章に俵屋宗達の説明が出ていますので、ご確認ください。 国宝である風神雷神図については、物語の最終盤に出て参ります。 風の章の最後に、本阿弥光悦らから、文化村を創設するので伊年にも参加してほしいとの依頼があり、心が大きく動いたのにも、その依頼を断った後の物語となります。 本阿弥光悦の誘いは、宗達にとって非常にありがたいものであり、創 […]

扇屋の絵描き職人としての活躍を描く!風神雷神 風の章 柳広司

1.概要 戦国末期に活躍した俵屋宗達の物語、上下巻を風の章、雷の章として発行されています。60爺もそうですが、俵屋宗達って誰って思いますよね。 俵屋 宗達(たわらや そうたつ、生年不詳・没年1640年頃)は、江戸時代初期の画家。通称は野々村宗達。号は「伊年」あるいは「対青軒」など。(俵屋宗達 – Wikipedia) 作品を見ると、国宝である風神雷神図が筆頭に出ています。日本人であれば […]