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歴史・時代小説

権力者が狂うと世の中がおかしくなる、ラストの感動に震えよ!修羅の都/伊藤潤 著

鎌倉府を開いた源頼朝と北条政子の苦難の物語です。 60爺は、北条政子と言えば、夫を見送った後、自分の子ども二人を鎌倉府のために泣いて斬った女傑と言うイメージを持っています。 ここに出てくる政子は、まさにそのような女傑なのですが、一人の女性であり、非常な苦しみの中で夫と築いた鎌倉府を守るために奮闘します。 物語は、後鳥羽上皇が鎌倉府を滅ぼすために兵を挙げた承久の変の鎌倉府から始まります。 そこには、 […]

何度読んでも面白い稀有な捕り物控え、是非読んでください!鬼平犯科帳/池波正太郎 著

鬼平犯科帳24巻を読みました。最終話「誘拐」は、作者:池波正太郎逝去のため未完となっています。非常に残念です。 鬼平犯科帳は、24巻で完結(今言った通り、最終話は未完)することは知っていたため、20巻までは購入していたんですが、なぜかがっかりして長らく読むのを止めていました。 今回、思い切って、21-24巻を購入し、一気に読み切りました。 鬼平犯科帳は、最後の最後まで、筆が衰えることがなく、ぐいぐ […]

信長と張り合い、その器量の大きさに賭けた弟の覚悟を示す!信長を生んだ男 霧島兵庫/著

信長が若き頃、成敗した実の弟勘十郎信行を主人公とした小説です。 信長は、弟を成敗した後も、その子信澄を召し抱えているんですよね。信澄も、これに応えて良く働いていたようです。 残念ながら、本能寺の変の際、四国に渡るため集結していた所を、その心根を疑っていた信長の三男信孝に殺されてしまうわけですが。信孝には、父親ほどの度量がなかったわけです。 作者である霧島兵庫は、あの激烈な性格(であったと思われる) […]

「まんまこと」シリーズ第6弾、麻之助等が知恵と勇気で立ち向かう!ひとめぼれ 畠中恵/著

「まんまこと」シリーズ第6弾ということです。 60爺は、このシリーズというか、畠中恵の小説は、「しゃばけ」シリーズしか読んだことがなかったのですが、この本が「しゃばけ」シリーズだと思って手に取りました。 読み始めてからすぐに「しゃばけ」でないことに気づきましたが、なかなか面白い物語なので、さくさくと読み切りました。 この小説ですが、物語自体は独立しているので、シリーズと知らなくとも面白く読めました […]

西南戦争勃発時、西郷隆盛の遺訓を残す庄内藩にある動きがあった!遺訓 佐藤賢一/著

この題名の遺訓ですが、「南洲翁遺訓」のことです。 「南洲翁」とは、2018年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の主役である西郷隆盛のことですね。 この西郷隆盛の残した教えが「南洲翁遺訓」なのです。どんなものなのか、wikiから抜粋します。 『南洲翁遺訓』(なんしゅうおういくん)は西郷隆盛の遺訓集である。遺訓は41条、追加の2条、その他の問答と補遺から成る。「西郷南洲翁遺訓」、「西郷南洲遺訓」、「大西郷 […]

幕末の幕府にこんな人物がいた、江川英龍の一代記!英龍伝 佐々木譲/著

2015年、世界文化遺産に認定された「明治日本の産業革命遺産」。その中に、韮山反射炉(静岡県伊豆の国市)があります。 これを製作したのが、江戸時代後期の幕臣で伊豆韮山代官であった江川英龍、通称の太郎左衛門で、この小説は、この男の一代記です。 時は、江戸末期です。外国の船舶が日本に通商を迫り、鎖国を解けとねじ込んでくることが、しばしば起こっています。 しかし、太平の眠りに慣れた日本は、その力もないの […]

伊達政宗を支えた伊達三傑のひとりである伊達成実の物語!龍の右目 伊達成実伝/吉川永青

戦国の東北の雄「伊達正宗」の右腕と言われた、伊達三傑のひとりである伊達成実(だてしげざね)の一生を描く物語です。 伊達正宗は、人によっては、あと10年早く生まれていれば、天下を握れるほどの逸材であると言っています。 また、一時は秀吉に下るも、関ヶ原の隙をついて、再度東北を手に入れようとしたなどの話も伝わる、為政者からすると、ちょっと問題のある人物像です。 この正宗、この小説の中にも出てきますが、片 […]

無血開城となった江戸城黒書院に居座る質実剛健の侍とは!黒書院の六兵衛(上)(下)/浅田次郎 著

1.概要 幕末の、しかも、無血開城となった江戸城に、何の因果か、官兵の先遣隊となってしまった尾張藩士:加倉井隼人、慣れない静養軍服と陣羽織、赤熊の冠り物を着て江戸城に乗り込みます。 不戦開城決した江戸城に、てこでも動かぬ旗本がひとり。居てはならぬ旧幕臣 の正体があきらかになるにつれ、城中の誰もが遠ざけ、おそれ、追い出せない ……幕末の武士の屈託まで描き出す、時代ミステリー傑作。 ここで、江戸城にあ […]

永青版三国志、ただひたすらに耐えまくる曹操を見よ!孟徳と本初 三國志官渡決戦録 吉川永青/著

1.概要 本日取り上げる小説の舞台は、題名にもある通り、三国志の中でも序盤の山場である官渡の戦いが描かれます。 吉川英治三国志では、本初即ち袁紹の陣営がぼんくらで仲間割れが多く、最終的に勝っていた軍を、鵜層の兵糧を焼かれたことで大敗し、袁家滅亡となったように記憶しています。 しかし、この物語では、曹操は全く本初にかなわず、思い悩み、耐え忍びさまが、これでもかこれでもかと延々と続きます。 本初側に裏 […]

吉川英治版とは全く異なる武蔵像が紹介される七編の物語!敵の名は、宮本武蔵 木下昌輝/著

1.概要 今回は、宮本武蔵を敵からの視点で見た短編集です。七編の短編で成り立っています。 以下の七編です。 有馬喜兵衛の童打ち クサリ鎌のシシド 吉岡憲法の色 皆伝の太刀 巌流の剣 無二の十字架 武蔵の絵 2.内容ちょっぴり それぞれのお話の簡単な内容ですが・・。 (1) 有馬喜兵衛の童打ち “童殺し”の悪名を背負った鹿島新当流の有馬喜兵衛が、宮本無二斎と弁助(武蔵)と呼ばれる子どもと出会って、高 […]