テムジンが立ち上がります。チンギス紀 二 鳴動 北方謙三/著

1.概要

北方健三著作のチンギス紀-元朝を興したチンギス・ハーンの物語第二巻を第一巻に続き読みました。10巻まで出ているので、読み終わるまでそこそこかかるでしょう。また、それまでに、追加で難関出ているでしょうか?

物語は始まったばかりで、バラバラになっているモンゴル族を、テムジン(チンギス・ハーンの15歳の時点)がどういとつにしていくかが語られていきます。

物語は始まったばかりですので、どんな最終回が待っているのでしょうか?楊令伝のようなさいごにならないように祈りながら読み進めていきたいと思います。

第二巻、「鳴動」(めいどう)と副題がついています。テムジンが自身の部族であるキャト氏に、イェスゲイの跡継ぎが生きていることを知らしめるために、テムジンを殺そうとするタイチウト氏をうまくあしらいながら知らしめて行くところから始まります。緩やかな鳴動が発生するという意味に取れます。

そして、北方謙三は、戦ばかりでなく、将来を見据えてテムジンが武器や兵站方面まで考えていく姿を描いていきます。このくだりは、楊令伝でもあった塩の道の構築につながるものであります。

内容紹介です(「BOOK」データベースより)。

父祖の地に戻ったテムジンは、命を狙うタイチウト氏と対峙する―。同じモンゴル族のタイチウト氏がテムジンを狙っていた。それを知りつつ父祖の地に戻ったテムジンは旗を掲げ、旅先で出会ったボオルチュ、槍の達人ジェルメ、弟のカサルらを連れて草原を疾駆する。父の死で弱体化したキャト氏の威を示し、モンゴル族をひとつにするために。一方、モンゴル族ジャンダラン氏の長の息子ジャムカも、その名声を高めつつあった。怒涛の展開が続く第二巻。

2.内容ちょっぴり

第二巻最初の章は「雪の下」です。このでは、第一巻の最後に母親に帰った直後のテムジンがどう動きだすかから始まります。

弟のカチウンがモンゴル族を一つにまとめるテムジンの志を示す旗を作るべきだと決然とした口調で言い、テムジンはそれを採用し、母ホエルンが白い旗を作りテムジンはキャト氏の地を回り始めます。

この章では、放浪していた槍の達人ジェルメがテムジンに魅せられ、テムジンに付いて草原を疾駆します。

さらには敵方のタイチウト氏のトドエン・ギルテ、タルクダイの近況、そして、ジャンダラン氏のジャムカが長の座に就いたことが描かれます。

二章は「上弦の月」です。こちらも、5つの節に分かれています。

テムジンの許にキャト氏の中で従うものが現れます。まずは、270騎ですが、うち30騎を戦以外の部隊として編成します。

タタル族と睨み合っていたトドエン・ギルテ、タルクダイは、ジャムカの地を潜行していたタタル族の別動隊を叩き出したジャムカの前で無様な姿をさらし、ジャムカに侮蔑されてしまいます。

タイチウト氏のタルク・ダイとトドエン・ギルテも登場です。彼らは敵役ですね。

ボオルチュとテムジンの妓楼での生活も描かれています。

この後も、「朋友」、「赤い草」、「地を這う者」と章が続きます。第二巻も第一巻と同じく、いずれも5つの節に分かれています。

ジャムカも、テムジンも戦に敗れるさまが描かれます。ジャムカは、テムジンに救われいずれは、それに報いなければと考えています。テムジンは、死の一歩手前に置かれますが、何とか再起し、タイチウト氏への復讐戦に入ります。

ドキドキしながら読めると思います。

是非、ご一読を。